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8 各論3:体温(消化器系):小腸・大腸(2)大腸(3:下痢と便秘8)

2023年3月18日

D-マンニトールの禁忌確認ですね。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00066871

急性頭蓋内血腫のある人では禁忌となります。

頭蓋内で出血があっても、

脳脊髄液の圧力に負けて一時止血状態

(血管に傷はあるけど、血液が血管外に行かない状態)

になることがあります。

このときD-マンニトールで脳脊髄液の圧力が下がると、

出血再開してしまいます。

だから出血を処理して、

再出血のない状態になっていない頭蓋内血腫は禁忌ですよ。

 

慎重投与と使用上の注意も見ておきましょう。

慎重投与は脱水状態の人、尿閉、腎障害のある人、高齢者。

血管外の水分を尿として体の外に出すので、

脱水している人は更なる脱水の危険ですね。

また、D-マンニトールの働きは

「尿として体の外に出すこと」が前提。

尿を出せない(尿閉)の人では、

尿を作っても体の外に出せませんね。

できた尿が出ていかないのではろ過も進まず、

D-マンニトールが吸いだした水分で

血圧が上がる危険もあります。

高齢者や腎障害のある人では、

糸球体でうまくろ過ができない可能性が高いですね。

 

また、使用上の注意のところに

「点滴のみの使用」、

「事前に排尿カテーテル等を

入れておくことが望ましい」とあります。

D-マンニトールを体に入れると、

すぐに利尿効果が出てきます。

そこからトイレに向かっても間に合いません。

まず、排尿用のカテーテルとバッグを準備・装着して

「いつ利尿作用が来ても万全!」にしておきましょう。

それから決められた速度を守って

D-マンニトールを体内に入れてください。

さもないと、急に血管外水分が移動して

ショックを起こしてしまうかもしれませんからね。

 

以上、体温ブロックの1つ目「消化器系」のおはなしでした。

後回ししてしまったところがいくつかありますが、

そこは紹介にちょうどいいところになるまでお待ちください。

次回からは、体温ブロックの2つ目、

「内分泌系(ホルモン)」が主役になりますよ。

 

【今回の内容が関係するところ】(以下20230318更新)