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9 各論4:体温(内分泌系):副腎・性腺(6)

2023年4月4日

普段から経口避妊薬を使っていなかった

(使えなかった)人が、

緊急時に使う薬が「緊急避妊薬(アフターピル)」。

一例としてレボノルゲストレル(ノルレボ)を紹介。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00066208

 

性交から72時間以内、

早く飲めば飲むほど避妊できる「確率が上がります」。

「100%避妊できる!」ではありません。

不測の妊娠を望まないなら、

低用量経口避妊薬の方が安全確実です。

 

禁忌は重い肝障害と妊娠・授乳中。

肝臓は代謝(M)への悪影響が出るから。

妊娠中に飲むと、男児は女性化、

女児は外性器の男性化が起こってしまいます。

乳汁に移行してしまうので、レボノルゲストレルを飲んでから、

少なくとも24時間は授乳しないでくださいね。

 

慎重投与対象は肝臓・心臓・腎臓に障害がある人。

これらはいつものラインナップですね。

 

ただし、併用注意はちゃんと読む必要があります。

抗けいれん薬のような中枢神経系の薬や、

抗HIV薬(プロテアーゼ阻害、逆転写酵素阻害)、

抗結核薬のリファンピシンのような薬の中に…

セントジョンズワート

(西洋オトギリソウ)が混ざっています。

これ「リラックス!」を宣伝するお茶の中に

良く含まれている成分です。

いろいろあってリラックスしたい気分は分かりますが、

セントジョンズワートのせいで

レボノルゲストレルの効果が弱まっては一大事です。

「その飲み物には何が入っているのか」、

一度確認してみてくださいね。

 

性腺パート一段落。

副腎のおはなしに入りましょう。

副腎は表面側の皮質と、

内側の髄質に分かれていることはいいですよね。

 

髄質から出るのは、

交感神経系の神経伝達物質、アドレナリンです。

アドレナリン(やノルアドレナリン)については、

「脈・血圧」パートでα1~β2受容体のおはなしをしてあります。

あとは「呼吸」の中枢パート

(自律神経系と精神の関係)で出てきます。

交感神経系優位の興奮モードだと体はどうなるか、

脈・血圧パートを見直しておいてくださいね。

 

副腎皮質からは、

血液と尿のミネラル担当の鉱質コルチコイドと、

血糖値上昇と抗炎症担当の糖質コルチコイドが出ています。

 

次回は鉱質コルチコイド

(アルドステロン)のおはなしからです。

【今回の内容が関係するところ】(以下20230404更新)