6 筋骨格系のおはなし(7)

今回は骨代謝についてのおはなしです。

骨は、日々生まれ変わっています。

骨芽細胞が骨を作る細胞。

破骨細胞が骨を壊す細胞。

両者の働きで少しずつ骨を壊し、少しずつ骨を作っていく…

これが「骨代謝」です。

…なんでそんなことするの?

一度できたら、もう壊す必要ないんじゃないの?

 

「骨質は倉庫」と前回紹介しましたね。

倉庫の建物は時間がたつと古くなってしまいます。

普通の倉庫なら「隣に新しい倉庫を作って…」ということもできますが、

体の中ではそんなことできませんね。

だから、日々ちょっとずつ古い部分を壊して、

新しく補修していくのです。

こうしておけば

「ある日突然、一か所がもろくなったせいで倉庫大崩落!」なんて惨事を防げます。

この骨代謝は、骨の増減にも深く関係していますよ。

 

筋肉の増減同様、骨の増減についてもおはなししますが…。

最初に注意。

ここでいう「骨が増える」とは、骨量が増えること

言い方を変えれば「骨が丈夫になること」です。

だから「骨が減る」は「骨がもろくなること」ですね。

 

骨が増えるときは、筋肉が増えるときとほぼ同じ

「材料があって」「ホルモンが出て」「適度な負荷がかかっているとき」ですね。

ホルモンとしては、成長ホルモンが代表格。

でも、骨にはもっと多くのホルモンが作用しています。

甲状腺ホルモンのカルシトニン、

副甲状腺ホルモンのパラトルモン、

男性・女性双方の性ホルモンです。

生化学「11 ホルモン」や「5 内分泌」で

働きと作用する場所は勉強済みです。

 

とはいえ、ちょっと注意が必要なのは性ホルモン。

男性ホルモンと女性ホルモンの骨への働きかけ方が違います。

男性ホルモンは、カルシウムやリン酸の貯蔵量を増やすことで骨を増やします。

倉庫の中にたくさんため込む方向に働きますね。

女性ホルモンは…2種類ありました。

骨に作用するのは卵胞ホルモン。

黄体ホルモンは骨にはあまり関与しません。

卵胞ホルモンの働き方は、「骨芽細胞応援、破骨細胞抑制」です。

「倉庫をあまり壊さないでね!

ためるところはたくさん作ってね!」という方向性です。

同じ性ホルモンでも、骨への関与の仕方が違いましたね。

これ、次回の「骨が減るとき」で大事になってきます。

なぜ高齢女性で「骨粗鬆症」が問題になるのかの答えの1つでもありますよ。