12 血液と免疫のおはなし(9)

血漿に含まれるもののおはなし、今回は「ヘモグロビン」です。

「ヘモグロビン」という言葉はもう何回も出てきましたね。

赤血球指数のところでも出てきましたし、

血糖値の長期指標としてもヘモグロビンA1cが出てきました。

ヘモグロビンというのは、酸素と「ゆるーく」くっつくことのできる色素

赤血球が赤いのも、酸素とくっつくことができるのも、

ヘモグロビンのおかげです。

 

動脈血と静脈血は色が違いますね。

酸素とくっついているヘモグロビンが多い動脈血の色は、朱赤色。

酸素とくっついているヘモグロビンが少ない静脈血の色は、暗赤色です。

しかも「ゆるーく」くっつくことがとても重要。

酸素とくっつかなかったら、酸素を運ぶことができません。

酸素としっかりくっついてしまったら、

今度は酸素を手放すことができません。

 

そんなヘモグロビンにはストーカーがいます。

それが一酸化炭素(CO)。

ヘモグロビンは一酸化炭素につかまってしまうと、

もう酸素とくっつくことができません

酸素とくっつけないということは、酸素を運べないということ。

全身の細胞が酸素不足になってしまいます。

だから、一酸化炭素中毒は怖いのです。

暖房器具の不完全燃焼で出る一酸化炭素は、

知らず知らずのうちに私たちの血液中ヘモグロビンを捕まえていきます。

捕まったら、もうヘモグロビンは酸素運搬ができず役立たず。

頭痛、耳鳴り、めまい…ぐらいの症状で気付いて換気をしないと、

体が酸素不足で動かなくなってしまいます。

行く先は呼吸機能も心臓機能も停止してしまい…あの世です。

「暖房使用時は定期的に換気」の意味、もう皆さんは分かりましたね。

 

ヘモグロビンについてもう1つおはなししないといけないこと。

それは「黄疸」です。

 

まず、黄疸とは血液中の胆汁色素が高値になり、皮膚や粘膜に沈着したもの

要するに「血液の中に黄色い色素が増えて、皮膚や粘膜が黄色くなった!」ですね。

この黄色い色素は、ヘモグロビンが分解されてできたものです。

大事なことだけ先に言っておきましょう。

黄疸は原則として肝臓周辺が何かおかしいサインです。

でも、黄疸が出ても「それが普通、当たり前」ということもあります。

「新生児黄疸」が、正常・健康でも出現する黄疸です。

 

なぜ黄疸では「原則異常、例外正常」なんてことが起こるのか。

これはヘモグロビンの色素が分解されていく過程を理解すれば分かります。

次回、ちゃんと説明しますからね。