8 各論3:体温(消化器系):口から十二指腸(1)口腔内
2つ目の大きなブロック「体温」に
関係するお薬を見ていきましょう。
消化器系、ホルモン(内分泌)、感染や免疫に関係するおはなしです。
糖尿病に代表される各種代謝異常は、
消化器系とホルモンの療法に関係してきますね。
消化器系を、上から見ていきますよ。
口で問題になるのは、
口内炎・口角炎と歯の不具合ですね。
口内炎・口角炎はビタミンB系(特にビタミンB2)欠乏。
ビタミンの欠乏症で覚えなくてはいけない1つです。
本当はビタミンは食事からとってほしいのですが…
絶飲食等のそうも言っていられないときには、ビタミンB製剤の出番です。
いきなりですが、ここで注意。
薬(サプリメントも)の形で体の中に入れると、
予期せぬ過剰症・副作用が出る恐れがあります。
「医師の診察のもとで処方されたものだけ」でも、
相互作用や代謝・排泄状況いかんによっては
副作用が出ることもあります。
もしそこで「急いで治したいから」などと
体によさそうなサプリメントを自分勝手に追加したら…
大変なことが起こるかもしれません。
一応、ビタミンB群は水溶性なので、
多すぎたときには尿中に排泄しやすい方です。
でも、排泄が追い付かないことは十分考えられます。
「安易にサプリメントに頼ってはダメ!」ということを、
ちゃんと理解しておいてください。
ビタミンB製剤は注射薬として使われるので、
注射薬のところも読み直しておきましょうね。
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00002607
神経を刺激してしまわないよう、注意ですよ。
あとは、尿の色が濃くなることもお忘れなく。
栄養ドリンクを飲んだ後の色が、ビタミンB2による尿色変化です。
歯については、お薬ができることはほとんどありません。
一度できてしまった虫歯(齲歯:うし)や歯槽膿漏は、
放置してよくなることはありません。
「歯が痛い!」ときにはすぐに歯科へ。
痛み止め(消炎鎮痛剤)でごまかしていては、
歯の神経までダメになってしまいます。
痛み止め一般のおはなしは、もう少し先でしますからね。
口と食道をつなぐ「のど(咽頭・喉頭)」については、
「呼吸」のところでおはなししましょう。
次回は、食道・胃・十二指腸のおはなしです。