12 各論7:呼吸(中枢・精神):⑦統合失調症の薬(4)

ハロペリドールの併用禁止はアドレナリンとボスミン。

これは作用逆転の可能性があるからでしたね。

https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00049484

慎重投与対象も、クロルプロマジン塩酸塩とかなり重なります。

肝臓に障害のある人、高齢者、小児。

てんかん(既往を含む)を起こす人や悪性症候群を起こしやすい人。

悪性症候群を起こしやすい人に

「脳に器質的障害のある人」が含まれていることは確認しましょう。

そこに追加して薬剤アレルギーのある人。

甲状腺機能亢進症の人も、錐体外路症状が出やすいため慎重に。

あとは心臓・血管系疾患の人や低血圧の人(疑いを含む)、

心電図のQT延長のある人(QT延長効果のある薬を飲んでいる人を含む)や

低カリウム血症の人も慎重投与対象になりますよ。

 

併用注意は、本剤の効果を弱めてしまう

抗てんかん薬のカルバマゼピンや抗結核薬のリファンピシン。

どちらも本剤の代謝酵素を誘導するからですね。

逆に本剤の効果を強めてしまうのは

同じ統合失調症の薬クロルプロマジン塩酸塩や抗真菌薬のイトラコナゾール。

イトラコナゾールは「本剤の代謝酵素を邪魔するから」です。

中枢神経抑制薬を併用すると、抑制効果が強く出てしまいます。

抗てんかん薬のバルビツール系やアルコールは毎度おなじみ。

制吐薬としても使われる抗ドーパミン薬

(ドンペリドンやメトクロプラミド)には注意が必要でしたね。

抗不安薬として使われるタンドスピロンでは、

錐体外路症状が出やすくなりますよ。

そして抗コリン作用のある薬も、効果が強く出うるので要注意。

炭酸リチウムも、重い錐体外路症状はじめ

怖い副作用(悪性症候群や脳障害)が出る可能性がありましたよね。

 

今まで、陽性症状(幻覚や妄想等)に効く薬を見てきましたが。

ドーパミン(や受容体)を遮断(邪魔)するということは、

少し効きすぎると(薬物性)パーキンソン症候群が出るということでもあります。

それは困るので抗コリン薬を使うと…

今度は抗コリン作用で大変なことになりますね。

それでは困ってしまうので、改良の末にできたのが「非定型抗精神病薬」。

陽性症状に一定程度効きつつ、副作用の錐体外路症状は出にくく、

かつ、意欲欠如や感情平板化といった陰性症状にも効く便利な薬です。

先程までの「陽性症状の効果」に注目した薬は、

「非定型抗精神病薬」との比較で「定型抗精神病薬」とも呼びますよ。

 

次回から非定型抗精神病薬の例として、

リスペリドン(リスパダール)とオランザピン(ジプレキサ)を紹介していきます。