8 各論3:体温(消化器系):肝胆膵(3)肝臓・代謝異常(1)

ビリルビン胆石のもとになるビリルビン。

これ、赤血球のヘムが分解されたものでしたね。

赤血球は寿命を終えると脾臓で分解されて、

ヘモグロビンから鉄(Fe)が抜けてビリルビンになります。

できたばかりのビリルビンは水に溶けない「間接ビリルビン」なので、

血漿タンパク質のアルブミンにくっついて肝臓へ。

肝臓で水に溶ける「直接ビリルビン」になってから、胆道を通って十二指腸へ。

あとは尿の色や便の色に変わっていくおはなしを生化学でしましたよ。

そして、このビリルビンは

皮膚や粘膜にくっついて黄疸の原因になります。

 

黄疸は、今復習したばかりの

ビリルビン代謝のどこかが変になっている証拠。

赤血球の分解亢進が原因のこともあります(溶血性黄疸)が、

多くは肝臓のどこかに不具合があります。

溶血については、赤血球が主役の「呼吸」のところでおはなししますよ。

 

ここでは、肝臓のおはなしを続けます。

肝臓は沈黙の臓器。

多少調子が悪いくらいなら、持ち前の増殖能力(細胞分裂力)で何とかしてしまいます。

だから「肝臓に不具合!」と分かったときには、

「かなり状態が悪い!」と思ってください。

 

暴飲暴食・薬やサプリメントの多用も肝臓の負担を増やします。

生活環境の変化により、近日は代謝異常を起こす人が増えました。

代謝異常は肝臓の不具合一歩手前…

もしくは「不具合!」につながってくるおはなしです。

 

肝臓の働きを「合成・分解・貯蔵・消費」と説明するのは簡単なのですが。

具体的に内容をおはなししようとすると、急に大変なことになります。

ここでは、3つの代謝異常から肝臓の働き(の一部)を理解していきましょう。

高脂血症、糖尿病、痛風です。

 

脂質代謝異常として

高脂血症に使われる薬のおはなしをはじめますが…。

血液中の脂質が少なすぎることも、「立派な異常」です。

「血中脂肪が多すぎる」人の方が多く、

CM等では分かりやすいキャッチコピーとして

「にっくき脂肪!」というような言葉を使うため、

「脂質なんかいらない!」と誤解してしまう人がいます。

でも、脂質には細胞膜の原料はじめ

大事な役割があることは、生化学で勉強しましたよね。

だから、薬を使ってでも解消しないといけないのは

「異常とされるレベルまで多くなりすぎた血液中の脂質」です。

一定量の脂肪(脂質)がないと

ヒトの体はうまく働いてくれませんからね!