2 薬に共通するおはなし(1):吸収(A)の応用(11)

2019年5月2日

塗り薬よりも簡単で使いやすいのが貼り薬。

以前は布に薬剤をある程度の厚みに塗り付けた

「パップ剤」が主流でした。

いわゆる「湿布(シップ)」ですね。

近年はプラスチックフィルムに薬剤を塗り付けた

「プラスター剤」もありますよ。

 

どちらも、薬に粘着剤を混ぜた部分が

肌の表面にはりつくようになっています。

接触面からじわじわと

皮膚表面や皮膚近くの筋肉に薬を効かせていくのです。

ここに吸収促進剤を加えて、より深く

(深部筋肉や関節内)まで薬をしみ込ませるものもありますよ。

吸収促進剤入りなら、

「関節の痛みにも効く」貼り薬に出来るのです。

 

貼り薬の改良により、徐放タイプも可能になりました。

経皮吸収型テープ剤です。

これは肌に付く粘着剤と薬剤の間に、

放出コントロール膜がはさまっています。

こうすれば

「1回貼れば長時間じわじわ効く貼り薬」として

とても使いやすくなります。

 

代表例は、狭心症の薬ニトログリセリンのテープ剤。

狭心症は緊急事態ですので、

すぐに対応するために舌下錠にすることはおはなししました。

でも…そもそも

「狭心症の発作が起きない」方がいいですよね。

そんなときには、1日1回のテープ剤。

少しずつニトログリセリンがしみ出し、

少しずつ血管に効いて、血管が狭くなることを防止します。

これなら、心筋に血液が届かなくて

ピンチにならずにすみそうですね!

 

異常が、薬の吸収方法のおはなしでした。

次回から、吸収(A)されたお薬の

体の中での分布(D)のおはなしにはいりますよ。